« October 2003 | Main | January 2004 »

December 31, 2003

[雑記メモ] 2003年に気になった漫画

Posted by yoosee at 23:48 December 31, 2003
さて2003年も今日で終わりなわけで、ふと「今年気になった漫画と言うとなんだろう?」と思いました。1 年間を振り返るといっても、もうだいぶ昔のことですから「今年」と言うくくりではよく覚えていないんですけどね。 そう言えば今年は漫画が原作のTVドラマがたくさん作られたとしてもあった気がします。気になる漫画のアニメ化、例えばプラネテスや攻殻機動隊もありましたが、前者の評判はあまりよくないみたいですね。そう言えば鉄腕アトムも再アニメ化され、知人に聞いた話だとあれは30分3000万円と、普通のアニメの約3倍程度の予算で映画品質の映像を作っているそうです。DVD化や海外展開で既に収益は出ているそうですが。 とりとめなくなってしまいましたが、皆さんが2003年に、ないし最近気になっている漫画はありますか? ....

December 25, 2003

[まんがメモ] 茄子 アンダルシアの夏

Posted by きむら at 10:57 December 25, 2003
天然と計算の狭間(?)の人、黒田硫黄の漫画『茄子』の一話であるアンダルシアの夏の映画化。自転車レースの話。漫画アンダルシアの夏は、黒田の自転車への愛からであろうが、一話(前後編)のそう長くないページの中に、マニアにんまりの自転車レースうんちく、臨場感あるレース、主人公ペペの失恋や故郷から出て行きたいなどの多くのエピソード、ペペの兄アンヘルのエピソード、元ペペの恋人で現アンヘルの妻カルメン、etc...と非常に多くのエピソードを織り込み、でも設定漫画に陥っていないという恐ろしい漫画でありました。ああ恐ろしい。 しかしそれらのエピソードには半歩踏み込んだくらいしか展開しておらず、そこが魅力でもあったが、明快という観点からはやや遠いところにあったのも確かだった。漫画でも小説でも作るときにネックになるのは、エピソード(とどこが面白いか)の説明をどの程度文字にするか、という点であると思う。全てを箇条書きにして明確に整理すればそれは設定集となり、明確にせず一部のみを不確かに感情的に書けば物語になるとも言えるのではないか。(従って、極端なことを言えば、究極の物語は2、3の単語で終わってしまい、作者の中にしかないことになる。しかしエンターテイメントとするには第三者に楽しんでもらう必要があり、言うこと、言わないこと、言ってわからせること、言わないで分からせることのバランスが先ず大事になってくる。もちろんエンターテイメントとするには演出等がそれ以上のウエイトを占めることが多い。漫画・映画などは高尚な、オリジナル性やら思想性などよりまず第三者が楽しめるかというのが重要ということが、実際空気みたいに思われていてあまり理解されていないような気がする。) 乱暴ながら、設定を全て書くのが設定集、書かないのが物語とした場合、アンダルシアの夏は物語であったが、(宮崎御大は「この漫画が分かるヤツは本物だ」などと言ったが)分かり難いのも確かであると思う。 一つのエピソードを1つ2つのセリフと絵で済ませてしまうのは、現実の断片としては正解であり、この場合深みがでるとも思うが、分かりやすいかどうかで言えば分かり難い。 しかしこの漫画が面白いのは、単純にレースシーンが面白いからだ。カッコイイからだ。そのプロ選手の男っぷりとレーサーのカッコ良さを引き出すために、レーサーの過去や背景を彩ったエピソードを盛り込み、背中で語る男、みたいになってるから面白いのだろう。「既に離れて久しい地元を走るため男は帰ってきた。交差する過去と現在、そして未来」みたいな。うう、カッチョええ。 (実際のレースでもそうであるように、コースが選手の地元であることがある、というところを膨らませたのではないかと思う。) 前振りが長くなったが、さて映画版はどうかというと、この分かり難い部分を一回更地にして、再構築して、分かりやすくしてある。ペペはこういうヤツだ、この物語の見所はここだ、といった点が非常に分かりやすい。観た人は、「アンダルシアの夏はこんな話だったんだ」と思うのではないかと思う。ペペの失恋、痩せた土地アンダルシア、遠くに行きたい、etc...。監督もどこかで述べていたが、アンダルシア出身のペペが、アンダルシアを走ることが重要なのだ。そこを強調してある。 しかしどこを付け足して分かりやすくしたかというと、それはほんのちょっとの事で、どちらかと言えば"ページ数を足した"くらいのことであると思う。(逆に、追加された"自転車レースにおける集団の強さ"といったエピソードは自転車レースには関係あるけど、ペペの物語としてはあまり関係がないようにも感じる。元々のエピソードである、ペペの逃げ勝ちというのは、故郷から出たいペペの心情に沿っているように思う。) ページ数の付け足しというのは、もう少しだけ物語(設定)の説明をしてみた、という程度のことなので、そのちょっとの差が、これほど違うことになるとことが一番面白かった。 こう書くと、映画版は語りすぎ、野暮、という印象を僕が持っているように思われるかもしれないが、映画版がなければ僕はここまでアンダルシアの夏が面白いと気づかなかったのも、確かだろう。....

[まんがメモ] ドカベン

Posted by きむら at 09:20 December 25, 2003
ネタバレは追記に書くとして、今回で「ドカベンプロ野球編」は完結しましたけど、大変なことになりましたよ。 近くのコンビニにダッシュだ!急げ!....

December 17, 2003

[雑誌メモ] デスノート

Posted by yoosee at 12:58 December 17, 2003
※注 コメントが多すぎる為、一度こちらは close します。新スレッド で続きをお願いします。 大場つぐみ原作・小畑健作画。少年週刊ジャンプで現在第 3 話が連載中の「デスノート」ですが、かなり好みの作品です。小畑先生の絵がうまいと言うのもありますが、内容がなかなかに面白い。 主人公の高校生、八神月(やがみらいと)が拾ったノート、「デスノート」に名前を書かれた人間は死ぬ。普通ならばホラーで終わりそうな作品を、サイコかつ頭脳明晰な主人公が「これを使って悪人を殺し、理想世界を築く」と考え、ネット上にキラとして行動し、殺人を実行していくあたりから話が面白くなります。デスノートを落とした死神リュークよりも人間の方が悪そうに見えるのもよい感じ。 完全にモラルが破綻した(と言うよりは自分のモラルが唯一の正義だと信じて疑わない)主人公と、それを追いかける L の頭脳戦が見物です。複数のデスノートの登場や、今は傍観者を決め込んでいるリュークの動きも気になるところ。 ただこの作品、あまり「少年週刊ジャンプの連載」っぽくないんですよね。ちょっと上の年齢層向きな気がするのと、なんとなく過去の「レベルE」を彷彿とさせる雰囲気があるので、短命で終わってしまわないかが心配。元々が短篇ですし、小説にしても映えそうなストーリーですが、今のところは読者アンケートでも上位にいるようなのでいらぬ心配かもしれません。....

[ニュースメモ] 週刊少年「」

Posted by yoosee at 12:10 December 17, 2003
「カリスマ漫画家に 100 の質問を投げかける」番組で、第一回が荒木飛呂彦先生だったことでも漫画ファンの話題を呼んだ 週刊少年「」 ですが、12/29 に一挙 10 話の放送をやるようです。スカパー専用チャネルなのが辛いところですが…。 いつのまにやら 週刊少年『』の本 も出ているようですね。....

December 09, 2003

[まんがメモ] 喜喜(きき) / 宇仁多ゆみ

Posted by yoosee at 00:02 December 09, 2003
ヤングアニマル掲載時代から実は結構好きな漫画家さんだった 宇仁多ゆみ の(多分初期)作品集が販売になってた。 俺がある漫画を好きになる時は、大抵の場合先に絵を気に入ることが多くて、そのパターンに漏れずこの人もまず絵が好きになった。当時は短編ばかり書いていて、そこに出て来る女の子がやけに可愛くて気に入ってた記憶がある。この辺もさじ加減だよなぁと思いつつ、「あーこんな娘と恋愛してー」と思わせたら漫画家の勝ちであるので、この人の短編に関して言えば俺は連敗続きだったといえよう。 最近は Feel Young あたりで連載しているようだけど、個人的には連載も好きで読んでいるけど初期の短編の切なげな感じもかなり好きだったわけで、今回の作品集を読んで「あーやっぱりおもしれーな」と思ったりしたわけだ。短編が良いといえば二宮ひかるもそうだけど、そういえば彼女もヤングアニマル出身なのだったなぁと思ったりする。 そんなわけで切なげでちょっと小粋な男性誌の恋愛漫画を読んで見たい人にはこの作品集は結構お勧めなのではないかと思う次第なのである。....

December 08, 2003

[まんがメモ] プライド / 一条ゆかり

Posted by yoosee at 23:32 December 08, 2003
一条ゆかりに関してあれこれ書くのは野暮ってもんだろうと思うが、この人の漫画は画力もさることながら、人物の書き分けや個性の味付け方がものすごくうまい。まぁ特に「性格が悪そうな女」を描かせたらもう、天下一品といえよう。 この プライド では、主人公の一人はお嬢様育ちの史緒。登場した当初は金も美貌も才能も全てを持ち合わせていたように見えたが、父親の破産でそれを全て失い、それでも歌を捨てることが出来ず、少しずつ自立していくうちに実は自分が歌に必要なものを持っていなかったことに気づく。お嬢様育ちゆえの世間知らずで、元々持っていた気高いプライドが打ち砕かれ、そしてまた一歩一歩築いていく姿が健気で素敵だ。 で、この相手役として登場しているのが萌と言う女性。彼女は史緒と出合った時、自分は彼女が持っているようなものを何も持っていないことに気づかされ、打ちのめされる。そして全てを手に入れるため、どんな汚い手を使ってでも成り上がることを目指す。史緒とは対照的に生きる技に長けていて、そのためならば表面的なプライドなど投げ打っても構わないと思っている。しかし奥底にある、曲げることの出来ない硬いプライドが彼女を駆り立てているように見える。 二人の戦いの舞台は「オペラ」と言う声楽の世界。生きるために必要なプライドと、勝つために捨てなければならないプライドの葛藤。正反対の二人の生き様が非常に面白い作品だ。 なお、こちらに一条ゆかり本人のインタビュー記事があるようだ。どうでもいいんだが、小説や漫画に出てくる「萌」と言う名前の女性は押しなべて小悪魔であることが多い気がするが気のせいだろうか。....

[ニュースメモ] 熱闘 ジャクニク学園

Posted by yoosee at 23:14 December 08, 2003
油断すると何も書かずに 1 ヶ月とか過ぎてしまうのがアレなこのサイトなわけなんですが、これは久しぶりに見て「キター(AA略)」と思ってしまいましたね。 今年の冬コミは!! 無謀にもついに登場格闘ゲームで登場 島本和彦の熱いマンガを世界が格闘ゲームで再現!! てなわけで島本和彦の登場人物を格闘ゲームにした、ジャクニク学園 が冬コミに搭乗予定らしいぜ! しかし今までこういう企画が正式に出てきていないのが不思議なくらいだ。ジョジョより派手なゲームになりそうなのに。私は冬コミには恐らく確実にいかなさそうなんだけど、誰か買ってきてくれませぬか? と言うか、公式販売して欲しい。....