[ニュースメモ] 「コミ通」のクロスレビューが微妙に感じられる
ファミコン世代の人ならばファミ通でのこうした形式のクロスレビューを見た事があるひとも多いだろうが、それの漫画版と言った感じのサイトのようだ。ちなみにファミ通とは組織的には全く関連無いとのこと。それにしてはデザインが似すぎている気もするが、それはさて置く。
始めは面白いなと思ってみていたのだが、ざっとレビューを眺めて思ったのは、「あぁ、ここのレビュースタッフはあまりマンガを読んでいない人が集まっているんだな」と言うことと、「漫画としての面白さより世間一般的に受けそうなトピックかどうかが重視されているなぁ」と言うあたり。
前者に付いては同サイト編集長自身が ■クロスレビュー更新および失踪日記レビューについて個人的見解
と言う Blog で書いている通りで、これに付け足す気にもなれない。
もちろんマンガをよく知らない人のレビューというのも評価軸としては重要であり、ファミ通でもそうしたレビュアーを揃えていたのも事実だが、レビュアー全員が素人では話にならない。特に漫画を評価してランキング付けようと言うならば、せめてレビュアーの半分は「お、この人は漫画を広く深く読み込んでるな」と思われるレベルが必要だろう。「好き嫌い」ではなく「良し悪し」を判断できる人が最低でも 2人は必要だ。
後者に付いてはレビュースコアを眺めているとなんとなくそう思えてしまうと言う話なので私の偏見かもしれないが、例えば「夕凪の街 桜の国」「キーチ!!」「医龍」「ブラックジャック」あたりが押しなべて高いスコアであり、このあたりの漫画は「社会的に訴えるテーマがある」と言う点で共通している。もちろん評価が過大だというつもりでは無い。全員のレビューの内容を眺めると、「この人たちは自分で評価することを放棄して、深いテーマを扱っていそうに見える漫画に取り合えず高得点を付けているんじゃないのか」と思えてしまう、と言うのが私の感想だ。
漫画なんて語ろうと思えば一週間以上は漫画をネタに毎晩飲めるという人も、世間、少なくとも私の回りには少なくない。個人が好きな事を言うだけならともかく、複数の人が集まってビジネス的に「マンガをランク付け」しようとするのであれば、せめてもう少し漫画をたくさん読んでからして欲しいものだ。
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